春に近づくにつれて車には晴れの日にはうっすらと粉のような砂が目立つようになってきます。
それは花粉や黄砂などが舞う季節にはこのような車を特に多く見かけるようになります。
今回は春ならではの注意ポイントとお手入れについてです。
春のお悩み－愛車の汚れの二大原因
●花粉汚れ
九州でも2月上旬から4月一杯くらいまでにかけてはスギやヒノキの花粉が一番多い季節です。
この時期は花粉症の方にとってはとても大変な時期かと思いますが、実は車においてもただ単に汚れて見た目が悪くなる、というだけでもありません。
特に当社喜多村石油店がある福岡エリアも以下のような傾向があるようです。
花粉はボディに付着した状態で雨にぬれたまま残ってしまうと、「ペクチン」というたんぱく質系の成分を輩出します。
黄砂や鉄粉等の汚れに比べるとねっとりとしているのが特徴です。
この時期の弱めの雨でボディ表面に滞留して、晴れの日の日光によってボディ表面が上がると、そのまま徐々に車の塗装に浸透して塗装内部を壊していきます。
そのまま長く放置すると、一件シミ汚れのようですが、洗車しても取れない細かく凹凸としたキズとして残っていきます。
洗車をしてもうっすらとシミのような汚れ模様のようなものが残る、という方は、ひょっとしたら花粉が原因のものかもしれません。
上の画像のような汚れが洗車をしても落ちない場合、一般的に特殊技術で塗装表面を研磨する事で塗装表面の厚みをほぼ変えない状態で傷をなだらかに直していきます。
費用的にはお車のサイズや症状の程度によって大幅に異なりますが、軽研磨で1万円程度～、鏡面研磨で4万円程度～といったところで、割と料金が高額になってきますので、そうなる前に日ごろから対策を打っておきたいところですね。
また、研磨の必要のない場合の花粉汚れの除去は概ね1,000～2,000円程度で行っております。(お車のサイズや状態によっては別途お見積りの場合もあります。)
※料金については2024年4月現在の相場感で書いています。
●黄砂汚れ
もう一つ、春先にピークを迎える車を汚す犯人の代表的なものと言えば、黄砂です。
春先に大陸の方からの土壌の粒子が偏西風に乗って飛来してくるものですが、特に当社のある福岡県は沢山飛来してくる地域です。
花粉と似たような汚れになりますが、こちらは、シリカやカルシウムなどのミネラル系の成分となりますので、放置してこびりつくとイオンデポジットという白いリング状のシミ汚れになってきます。
さらに悪化するとウォータースポットという塗装表面を陥没させたキズ汚れになってきます。
こうなってくると、花粉汚れの所でお話ししたような傷となってしまい、研磨作業が必要となってくる場合もあります。
今からできるそれぞれの汚れ対策
●【注】NGのお手入れ
言うまでもないことかもしれませんが、直接タオルでごしごしと拭くというのは、対策としてはNGです。花粉や黄砂の粒子が塗装を細かく傷つけてしまうからです。また、それぞれに含まれている塗装を傷める成分を表面に刷り込むような結果となってしまいます。
●基本はまめな洗車から
まずは大量の水を使ってしっかりボディに付着した黄砂や花粉を落としていきましょう。やはりこれが基本です。
毎日のようにお車に乗られる方もご自宅やお店などで週に一回程度の洗車を行うだけで、先述のような最悪な状態になることはほぼありません。
ただ、中々洗車に時間を割くことができない方もたくさんいらっしゃると思います。
ご自身のペースで構いませんので、是非お車の水洗いを月一回でも定期的にするだけでも悪化は防ぐことができますので、是非行ってみてください。
また、汚れがひどく、中々洗車でも落ちなくなった場合は以下のことを試してみてください。
●こびりついた花粉に有効な「温水拭き」
洗車をした後に残ったシミ汚れ(特に花粉)に対して効果を発揮します。両方とも火傷をする温度となってきますので、ゴム手袋など対策を行ってください。
花粉に含まれるペクチンは、70℃程度の熱湯で溶ける性質を持っており、表面にゲル化して付着したペクチンも溶かして摂ることができます。
ポイントはあまりごしごしと押し付けず、軽く車体にタオルを当てて優しくふき取ることです。
●黄砂汚れには「拭き上げ」が肝心
やはり洗車の跡の拭き上げは肝心で、とくに黄砂で付着したミネラル汚れも例外ではなく、水で洗い流した後、しっかり拭き取ってあげることで塗装を守ることができます。
お店での洗車ではミネラル分を含まない純水を使った洗車もありますので、手洗い洗車を行う場合はご検討してみてください。
●コーティングで塗装表面を守ろう！
愛車の表面にコーティングを施工することで、ガラスやレジンの皮膜を形成してボディ表面の塗装を洗車や黄砂からの有害物質からしっかりガードしてくれます。
また、フロントガラスやレンズにも独自のコーティング加工をすることで見た目のキレイさや塗装の保護だけではなく、これから時期に来る梅雨の季節での視界の確保にも役立つことができます。
最近では雨が降ることですっきりと汚れを自然に落としてくれるコーティングメニューも追加されて、そのパワーは年々とパワーアップしています。
大切な愛車をいつまでもキレイに、雨などの悪いコンディションの中でも安全に運転がしやすくするためのお手入れを、是非行ってみてください。
気になることがあればどうぞスタッフまでご相談ください。
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